ウェブマーケティングの基礎知識
インターネット取引の拡大とともに注目されてきたウェブマーケティングについてまとめました。
ウェブマーケティングとは
「ウェブマーケティング」とは、オンラインショップなどのウェブサイト、ウェブサービスにより多くの消費者を"集客"し、サイト上に掲載された商品・サービスなどの購入を促すための活動のことをいいます。
ウェブマーケティングの重要性
インターネット市場における取引市場は年々拡大しています。
そして、インターネットを通して顧客との関係を広げてきたオンラインショップなどでは、その規模に関係なく売上を伸ばしています。つまり、インターネット上で企業と顧客がより密接に関係を築くことが、企業が利益を上げていくために重要です。
しかし、ネットショッピングが普及すればするほど、オンラインショップ同士の競争も熾烈になります。氾濫するウェブ広告の中から、いかに自社の広告を見つけ出してもらい、集客に結び付ける、また、いかにウェブサイトの中に長くとどまってもらい、回遊を促して「欲しい商品・サービス」にたどり着いてもらうためにウェブマーケティングの重要性は、年々高まっています。
ウェブマーケティングのメリット
ウェブマーケティングには通常のマーケティングに比べ以下の点でメリットがあります。
スピード
従来のマス広告(雑誌・広告)を活用したマーケティングに比べ、施策に必要なリードタイムが圧倒的に短いです。また、ウェブサイトなどは容易にかつ早く更新・改善することができます。
費用が安い
ウェブマーケティングは、費用が安くて済みます。予算の少ない企業でも、効果のでやすい施策から始めることができます。
パーソナライゼーション/セグメンテーション
顧客の属性(パーソナルデータ/セグメント)に応じた広告展開が可能です。マス広告と異なり、ウェブでは広告のターゲットを細かく指定し、ターゲットの属性ごとに広告内容を変えることができます。
定量化
施策の結果を全て数値で管理でき、ウェブ広告なら表示回数やクリック回数、ECサイトへの流入数など、各施策が持つ指標について数値で結果を把握できます。効果測定が行えることで、次回以降に行う施策の改善につなげられます。
商品・サービスの認知も、ウェブ広告やウェブコンテンツ、SNSを通して行われる機会が増え、類似商品との比較検討や、実際に商品・サービスを利用した人からの口コミをウェブで閲覧して購入の判断が行われるようになりました。最終的な購買もECサイトで行われることが増えました。このようにウェブの活用によりより大きな購買を取り込むことができます。
具体的施策
ウェブマーケティングの具体的な施策は時系列事ごとに「集客施策」→「接客(販売)施策」→「再訪促進施策」の3つの段階に分けられ、それぞれの段階に合った手法で施策を行います。
集客施策
ウェブサイトにユーザを集める段階での集客施策は以下のようなものがあります。
SEO
「SEO」(Search Engine Optimization(検索エンジン最適化))とは、検索エンジンにより上位に自社サイトが掲載されるようコンテンツを最適化することです。
検索サイトで上位に表示されれば、それだけ自社のウェブサイトがユーザーの目に留まりやすくなり、アクセス数もアアップすることができます。
メリットは以下のようなものがあります。
-
社内のリソースを使って無料で取り組める。
-
ウェブ広告よりもクリック率が高い。
-
アクセスが安定しやすい。
デメリットは以下のようなものがあります。
-
効果が出るまでに時間がかかる。
-
手間がかかる。
リスティング広告
「リスティング広告」とは検索連動型広告のことで、ユーザーが検索したキーワードや閲覧しているウェブページに連動した広告が表示されるものです。
SEOの効果が出るまでの期間、短期的に一定数のアクセスを集めるために最小限でリスティング広告を活用すると良いでしょう。
メリットは以下のようなものがあります。
- 即効性がある。
- ターゲットをピンポントに狙える。
- 費用がかかる。
- ユーザーに「広告」だと認識されるため、クリックしてもらいにくい。
アフィリエイト広告
「アフィリエイト広告」とは、ウェブサイトやブログ、メールマガジンなどにリンクを掲載し、そのリンクから訪れたユーザーのコンバージョン*1により報酬が発生するタイプの広告のことです。 ほかのウェブ広告のようにユーザーが見た段階では広告料が発生せず、コンバージョン(資料請求、サンプル請求など)されて初めて広告料が発生するという点が大きな特徴です。
BtoC向きの広告手法で、特に会員登録や資料請求、ECサイトからの購入を促す際の利用がマッチします。
アフィリエイト広告を出稿する際は、基本的にASPというサービスを利用することになり、ASPの利用料は固定費で毎月かかってきますが、ASPを通してアフィリエイター*2に選ばれず掲載すらされないリスクがあります。
メリットは以下のようなものがあります。
- コンバージョンするまで広告費が発生しないため、費用を低く抑えられる。
- 月額固定費(ASP利用料)がかかる。
- アフィリエイターに選ばれないと掲載すらされない。
- アフィリエイターが不正表示や誇大広告をしていないかチェックする必要がある。
アドネットワーク広告
「アドネットワーク広告」とは、複数の広告媒体を集めた広告配信ネットワークにより、複数のWebサイトで同時に広告配信する広告手法です。
通常、複数の媒体へ広告を出すには、それぞれの媒体と個別の契約を行う必要があり、さらに出稿形式も各媒体によって仕様が異なり、料金形態もバラバラです。アドネットワーク広告を利用すれば、これらをアドネットワーク業者に一括で任せられ、異なる媒体の広告効果(結果)データを同形式で受け取ることができます。
メリットは以下のようなものがあります。
- 1社との契約で複数メディアに同時に広告を配信できる。
- アドネットワーク業者の持つ媒体に一様に掲載されるため、ターゲットが異なる媒体にも出稿され、ムダが生じる。
SNS広告
「SNS広告」とは、LINEやTwitter、FacebookなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に広告を出稿するものです。
ユーザーは、SNSの利用に際してプロフィールを登録するため、その情報にもとづいてターゲティングして出稿できます。また、ユーザーによる拡散も狙えます。
メリットは以下のようなものがあります。
- 広告費が比較的安価である。
- ユーザーの拡散効果が見込める。
デメリットは以下のようなものがあります。
- 日本ではSNSの利用者層が比較的若いため、中高年向けの商品・サービスでは出稿しづらい。
リターゲティング広告
「リターゲティング広告」とは、あるウェブページで表示した広告を、同じユーザーが訪れた別のウェブページでも表示することです。閲覧者の認知度と訴求力を高める手法です。
特に、BtoBの商品・サービスの場合、一度、Webサイトに訪れてその場ですぐに購入するということはあまり考えられませんので、何度もサイトに足を運ばせてそのサイトの信頼度を上げることが重要になります。
メリットは以下のようなものがあります。
- 興味のあるユーザーに何度もWebサイトを訪れてもらうきっかけになる。
- コンバージョンしなかったユーザーを追いかけられる。
デメリットは以下のようなものがあります。
- ユーザーがしつこいと感じ、逆効果になる可能性がある
- 一度、訪問したことがあるユーザーにしか広告を見せられない
接客(販売)施策
Webサイト上で、ユーザに特定のアクション(購買・資料請求・問い合わせなど)をしてもらうための施策です。また、アクションを起こさせるためにユーザを知るための施策です。これらの接客(販売)施策は以下のようなものがあります。
メールマーケティング
「メールマーケティング」とは、文字通り、メールを用いたマーケティング手法で、メールマガジンなどがあります。
メールマガジンの本質は、最終的なゴール(購入などのコンバージョン)から逆算して、お客様にどんな情報を与えれば行動してくれるか?を戦略的に考えて配信していくことです。
メリットは以下のようなものがあります。
- 低コストでスタートできる。
- 高いROIが期待できる。
- 見込顧客のメールアドレスを取得しなければ施策が行えない。
- 即効性が出にくく、長期的な運用が必要になる。
- 配信スケジュールの作成など、手間ヒマがかかる。
LPO
「LPO」(Landing Page Optimization/ランディングページ最適化)とは、リスティング広告などウェブ広告からの流入先=ランディングページでコンバージョンさせるために、訪れたページにユーザーの興味をひきつけ、離脱させないようにページを改善する施策をいいます。
ランディングページにおけるコンバージョンでよくあるのが、見積請求、サンプル請求、購入です。ランディングページは、ユーザーがコンバージョンするために十分な情報を簡潔にまとめる必要があります。具体的には、たとえば以下のような要素が必要です。
- メインビジュアル、キャッチコピー
- ユーザーの共感を呼ぶような問題定義メッセージ
- その解決方法としての商品・サービスの提示
- 商品・サービスの特長や強みの訴求
- 信頼性の訴求(実績・お客様の声・データの裏付けなど)
- 特典の紹介(割引、無料お試し、プレゼントなど)
- CTAボタン(お申し込み、資料請求など)
EFO
「EFO」(Entry Form Optimization(入力フォーム最適化))とは、ユーザーがストレスを感じずに入力項目を最後まで入力してフォーム送信しやすくする施策のことです。
多くのウェブサイトでは、コンバージョンとして「お問い合わせ」を設定することが多いかと思いますので、フォームを改善するだけで、コンバージョン率をグッと上げることができます。 例えば、入力項目を減らしたり、プルダウンやチェックボックスで選択させるなど入力の手間を省いてあげることなどが考えられます。
再訪促進施策
一度Webサイトへ来たユーザに、もう一度来てもらったり、ユーザとの関係を保ったりするための再訪促進施策は以下のようなものがあります。
ソーシャルメディア対策
Webマーケティングにおいて企業がソーシャルメディアの活用法として考えることは2つあります。一つはSNS広告への出稿、もう一つが企業アカウントの運用です。
主要なSNSとして、Facebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)、LINE(ライン)などがありますが、それぞれ、ユーザー傾向やSNS機能の特徴が異なり、自社の商品・サービスとマッチするSNSを選ぶことが大切です。たとえば、Facebookは実名登録が多く、日本の場合、ユーザーの年齢層も30~50代が多いことからBtoBの商品・サービスのプロモーションに向いているといわれています。
ウェブマーケティングに有効なツール
上記のウェブマーケティングの具体的な施策を行うために以下のような有効なツールがあります。
CMS
「CMS」(Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム))とは、HTMLの知識がなくても簡単にWebページを作成・公開したり、更新できるツールのことを指します。
新製品情報やキャンペーン情報などのタイムリーな情報を発信したり、アクセス解析結果をフィードバックしてWebサイトを改善する業務の負担を軽くしてくれます。
マーケティングオートメーション(MA)ツール
「マーケティングオートメーション(MA)ツール」とは、「見込み客」の1人ひとりに対し、それぞれの検討段階に応じて必要な情報を提供し、購買ステップまで育成し「顧客」になってもらうことなどのマーケティングプロセスを自動化するするものです。
例えば、3か月で消費してしまう化粧品をAさんが購入したとして、購入した2か月半後に自動でAさんに同内容の商品aと、その商品aと同時によく購入される商品bを自動でメールでおすすめすることなどができます。
アクセス解析ツール
「アクセス解析ツール」とは、コーポレートサイト、商品・サービスの個別サイト、ECサイト、オウンドメディアなど、自社が持つウェブサイトへのユーザーのアクセス状況に関する分析を行うためのツールです。有名なのは「Google Analytics(グーグル・アナリティクス」です。
どのくらいのアクセス数があるかだけでなく、Webサイトを訪れたユーザーがどのような行動をとっているかまでアクセス解析ツールを使って把握し、コンバージョン数(率)アップにつなげるためにWebサイト改善策を練っていきます。
ABテストツール
「ABテスト」とは、おもにランディングページの改善施策(LPO)として用いられるマーケティング手法で、ほぼ同じデザインのコンテンツの一部(画像やキャッチコピー、ボタンの大きさ、カラーリングなど)を変えた2つのうちどちらがよりユーザーの行動を促すかを比較することです。お金をかけずにコンバージョンを向上させることができます。
上記で紹介したGoogle AnalyticsにもABテストの効果測定ができる機能(ウェブテスト)があり、無料で2つのWebページを比較するABテストが行えます。
CSSの基礎知識
プログラミングを学習するにあたって、ほとんどの人がHTMLの次に学習するCSSについてまとめました。
CSSとは
CSS(Cascading Style Sheets)とは、HTMLのタグで囲んだ範囲の文字の色・大きさ・背景の色や配置などを指定するための言語です。
機能
HTMLなどで作成されるウェブページにスタイルを適用する場合には、スタイルシート言語の1つであるCSSが一般的に利用されます。
つまり、CSSはHTMLに色や大きさや背景などを加えて見栄えを良くするものです。
文書構造とスタイル指定を分離
現在はHTMLだけでウェブページの見栄えを制御することもできます。
しかし、様々な不都合性が生じるため、ウェブページのスタイリングにHTMLを用いることは少なくなっています。そのため、HTMLでは文字・構造のみを作成し、 CSSではスタイルを指定することが推奨されています。
CSSでできること
具体的には、CSSを使ってウェブサイト上に以下のようなことができます。
- 指定した場所の文字サイズの大きさを変えることができる。
- 文字の色や背景色を変えることができる。
- 余白を作ることができる。
CSSの書き方の基本
CSSというプログラミング言語はHTMLのタグの「何を」「どうするのか」を記述しています。
具体的には
「○○{
△△: ▢▢;
}」
が基本形です。
それぞれに以下のような内容を記載していくことになります。
- ○○(「セレクタ」という) 調整をするHTMLのタグを指定する
- △△(「プロパティ」という) デザインの内容を指定する
- ▢▢(「値」という) プロパティの変化させる程度を指定する。
CSSの書き方具体例
上記の基本形に以下のプログラムを代入すると具体的に動きます。内容を見て理解できるか確認をしてみてください。
○○ △△ ▢▢
【背景を黒くする】
Body background-color black
【文字色を白にする】
h1 color white
【フォントサイズを25pxにする】;
h1 font-size 25px
【フォントの太さをboldにする】
h1 font-weight bold
【外の余白を上下50pxに、左右は均等にする】
h1 margin 50px auto
【中の余白を上下左右余白を15pxにする】
h1 padding 15px;
【幅を300pxにする】
h1 width 300px
【半径20pxの正円の円弧をベースにした角丸を実装】
box1 border-radius 20px;
【外の余白を上0に左右均等に下30pxにする】
box1 margin 0 auto 30px;
【高さを150pxにする】
box1 height 150px;
CSSの書き方の注意点
以下の点は忘れると、プログラムがうまく作動しないので、気をつけてください。
- プロパティと値は「{ }」で必ず囲んでください。
- 「:」が抜けてないように注意してください。
HTMLの基礎知識
プログラミングを学習するにあたって、ほとんどの人が最初に学習するHTMLについてまとめました。
HTMLとは
HTML(Hyper Text Markup Language)とは、ウェブサイト上に文字や構造を作成するために開発されたプログラミング言語です。
ほとんどのウェブサイト(電子メール、スマホアプリも含む)は文字や構造を作成するHTMLとスタイルなどを決めるCSSという2つの言語を組み合わせて作られています。
HTMLでできること
具体的には、HTMLを使ってウェブサイト上に以下のようなことができます。
- ウェブサイト上に文字・画像・リンクなどを表示したり、動画、音声などのデータファイルも組み込むことができる。
- 各文字がウェブサイト上でどのような役割(見出し・段落・表・リストなど)を果たしているかの目印をつけることができる。 これにより、例えば見出しを指定した場合、そこからCSSというウェブサイト上のスタイルを変更する言語を使って簡単に見出しから目次を作ることができたりする。
HTMLの書き方の基本
タグではさむ
HTMLというプログラミング言語では、「<〇〇>~</〇〇>」が基本形です。「<〇〇>」、「</〇〇>」の部分は「タグ」といいます。このタグに見出し・段落・表・リストなどの記載をすることで、役割を果たしているのかを明示することになります。また、HTMLではこのタグの間にある「~」に文などを記載しプログラムを実行するとウェブサイトにその内容が表示されることになります。
なお、タグの種類はたくさんありますが、まずは以下のようなものが理解できるといいでしょう。
- <title> 文書のタイトル
- <div> 範囲の指定(ブロックレベル)
- <h1>~<h6> 見出し
- <p> 段落
- <br> 改行
- <strong> より強い強調
- <ul> 順不同のリスト
- <li> リストの項目
- <img> 画像の埋め込み
【例1】見出し
(HTML)
<h1>HTML</h1>
(結果)
「HTML」という文字がウェブサイトに表示され、h1(見出し)という意味が加わります。
【例2】段落
(HTML)
<p>タグ</p>
(結果)
「タグ」という文字がウェブサイトに表示され、p(段落)という意味が加わります。
【例3】箇条書き
(HTML)
<ul>
<li>昨日</li>
<li>今日</li>
<li>明日</li>
</ul>
(結果)
・昨日
・今日
・明日
【例4】画像
(HTML)
<p><img src="〇〇" alt="△△ " /></p>
〇〇には「画像のファイル名とありか」を書く。
△△には「画像が読み込めなかったときに代わりに表示してくれる文」を書く。
(結果)
〇〇の画像が表示される。
あくまでHTMLが基礎
現在、HTML以外の言語も使われており、より綺麗なレイアウトや複雑な動きが可能になっています。
しかし、一般的なウェブサイトではたくさんのHTMLタグが使われており、HTMLがあらゆるウェブサイトの基礎となっています。そのため、HTMLが最初に学ばれるプログラム言語であることが多いのでしょう。
HTMLを理解できれば、テンプレートを自分でカスタマイズしたり、SEO(検索エンジン最適化)施策を自分で実施することができるようになります。
オンラインサロンの基礎知識
今人気のオンラインサロンについてまとめました。
オンラインサロンとは
「オンラインサロン」とは、月額会費制のWeb上で展開されるコミュニティの総称です。 作家、実業家、アスリート、ブロガー等、専門的な知識を持っていたり、ある分野で優れたスキルや経験を持つ個人、又は複数のメンバーが主宰者となり運営しています。
活動内容
オンラインサロンに入会すると、Facebookの非公開グループや会員限定の交流サイトなどを見ることができるようになります。また、主催者によるコラムの投稿があったり、イベントの告知があるなど、連絡掲示板として活用されたり、主催者又は会員同士で直接コミュニケーションをとることができるようになります。
種類
オンラインサロンの種類はざっくりいうと4つに分けられます。
有名人型
有名人が主催者となって作られているサロンです。ただ、主催者により内容は全く違うものになっています。
また、有名人型のサロンは、非常に人気があるためすぐに定員が埋まってしまうことが多く、また会費も高額であることが多いです。
しかし、有名人ならではの人脈や、スキル・技術、経験なども深く多くのことを学ぶことができるため、得られるものは非常に多いです。
オフ会と呼ばれる、人を集めて何かイベントをするような会も開催されることもあります。
学習型
参加者が学ぶことができるサロンです。実際に役立つ知識を定期的にコンテンツとして提供していくものが多いです。動画の投稿があったり、場合によっては主催者がオンライン上でフィードバックをしてくれます。
有名人でなくても、何かを極めた人が独自にコンテンツを発信していることが多い分野と言えるでしょう。学習型はビジネス系、資格系、一般教養系により細かい類型に分けることができます。
主催者が提供するコンテンツから今の仕事にいかすことができ、キャリアアップにもつながるビジネススキルを身に着けることができるサロンです。
また、参加者に強い目的意識があることが多く、しっかりとしたサービスを提供してくれるものが多いです。
学習型の会費については、
ビジネス系だと月額1,500~8,000円、資格系は月額3,000円、一般教養系は月額5,000~15,000円が主流となっています。
オフ会はかなり積極的に行われています。
相談室型
主にカウンセリングなどを行うサロンです。主催者と共に人生の悩みなどを乗り越えていく、共感型のサロンといえるでしょう。
とくに、恋愛系(結婚系)のサロンは、とても多いです。
また、ベンチャー企業の社長たちが集まるサロンや、SEたちが集まるサロン、あるいは中小企業の社長や店長が集まるサロンなどもあります。
これは参加者同士の交流や情報交換を軸にしており、ここでの関わりがビジネスチャンスにつながるようなビジネスマン向けのサロンといえます。
相談室型のオンラインサロンの会費は、そこまで高くありません。月額 500~2,000円程度が主流となっています。
オフ会といったものは、相談室型ではあまり開かれません。
参加するメリット
・専門的な知識を持った普段接する機会が少ないカリスマ的な主宰者と気軽に双方向のコミュニケーションをとることができます。
・世間にはオープンにしていない主宰者の本音や、閉鎖的なの空間だからこそ話せる情報や裏話などを聞くことができます。
・オンラインサロン主宰者の投稿に意見を述べたり、質問や相談を投げかけたりと主宰者と気軽に交流ができます。
・閉鎖的なコミュニティであり、基本的にオンラインサロン内の内容を外部へ流出させることは禁じられている為、意見が異なる人やアンチユーザーによる炎上リスクが小さく安心して主催者・参加者との多方向のコミュニケーションをとることができます。
・趣味嗜好が近しい他の参加者と気軽に交流することができる。特にオフ会では参加者同士の交流が盛んになるようです。
・参加者が主体的にイベントを実施することでビジネスが生まれる事があります。
・WEB上という事もあり、居住地に関係なく容易に参加する事ができます。
参加における注意点(トラブル回避)
・月額の会費は払っているのに対価に見合うサービスが提供されないことがあるようです。オンラインサロンの中には、7~30日ほどの無料お試し期間があるものもあるので、できるだけお試し期間のあるサロンに入会したほうがいいかもしれません。
・オンラインサロンでは、女性の参加者に男性の参加者からサロンの内容とは全く関係ないデートの誘いメッセージが届くことがあるようです。通常は主催者がこのような迷惑行為に対応してくれるようですが、対応してくれない主催者もいるようです。このような場合、すぐにオンラインサロンのプラットフォーム管理者*1か消費者ホットライン*2に連絡して、解決を促しましょう。
・オンラインサロンの中では参加者は主催者の仕事を手伝わせてもらえることがあるようです。主催者が有名人のような場合は間近で彼らの仕事が見れるので、対価はもらえなくても参加者にとってうれしいことだと思いますが、これも行き過ぎると参加者は自分がお金を払っているのにただ働きをさせられている状態につながりかねません。このような状況に陥らないように参加者は主催者との適切な距離感を保ったほうがいいです。また、このような場合、すぐにオンラインサロンのプラットフォーム管理者か消費者ホットラインに連絡して、解決を促しましょう。
・上記のようなトラブルに巻き込まれないようにするため、サロンに入会するときは、会員や周りの友人・知人の意見を聞き、サロンの内容・実態をできる限り調べ、自分が納得したうえで自分の生活やニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。
*1:オンラインサロンの主催者と利用者を結びつけるサービスですを提供する会社
*2:
https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/
仮想通貨の基礎知識
今人気の仮想通貨についてまとめました。
- 仮想通貨とは
- 法定通貨との違い
- 電子マネーとの違い
- 仮想通貨の仕組み
- ブロックチェーン
- 仮想通貨の種類
- 仮想通貨のメリット
- 仮想通貨のデメリット
- 仮想通貨の現状
- 仮想通貨を始め方
- 仮想通貨で儲ける方法
仮想通貨とは
- 通貨として、不特定の人に支払うことができる。
- 仮想通貨そのものも売買できる。
- 法定通貨や法定通貨を代替する資産(プリペイドカード等)ではない。
- 電子的に記録、移転される。
- 法定通貨(法律で認められたお金)と相互に交換できる。
法定通貨との違い
法定通貨とは国の法律で認められている通貨(日本円、アメリカドル)のことをいいます。仮想通貨と法定通貨との違いは以下の点が挙げられます。
発行・管理主体がいない
法定通貨は各国の中央銀行(公的な発行機関)がその信用に基づいて発行・管理します。つまり、その国の信用が下がれば、通貨の価値も下落します。一方、仮想通貨は、発行主体がいません(一部例外有り)。そのため、一般的に考えれば。管理主体がありませんので、信用はないはずですが、ブロックチェーンと呼ばれる技術が用いられることにより、管理主体が存在しなくとも、通貨としての信用が保たれます。
実体がない
法定通貨には紙幣や硬貨など、手に取れる実体ですが、仮想通貨は実体の無い、暗号化されたデータです。仮想通貨は暗号化されたお金をネットワーク上で扱うことになります。
発行上限がある
法定通貨は各国の金融政策によって流通量が変わります。一方、仮想通貨は一般的に発行者がいないため、特定の機関が意図的に発行量を変えたり、価格が調整することはありません。
そのため、通貨の流通量が増えすぎて価格が低下しないように、発行数に上限を設けている仮想通貨があります。たとえば、ビットコインは2,100万枚という上限が設定されています。(※発行上限がない仮想通貨もあります。)
送金に便利
仮想通貨は、法定通貨と異なり送金が簡便にできます。たとえば、海外口座に送金するとき、法定通貨であれば金融機関を介するために手数料がかかり、日本円から外貨へ両替し、さらに送金が完了されるまで数日かかります
一方、仮想通貨は相手の口座に直接送金できるので、両替をせずに、少ない手数料で送金や決済ができます。また、取引も24時間365日おこなうことができるので、すぐに決済を完了させることができます。
電子マネーとの違い
同じくデータのやりとりで管理されている貨幣として、電子マネーがあります。電子マネーと仮想通貨は以下の点で違いがあります。
価値が変動しやすい
電子マネーは、支払う際にあらかじめ法定通貨を入金しておく必要があります。決済時は、入金した法定通貨を電子マネーのカードなどから取り出して使います。そのため、電子マネーの価値は法定通貨の価値と同じといえます。
一方で、仮想通貨は利用者の需給バランスで価格が決まるうえに、現状の利用者はまだ少ないため、法定通貨よりも大きな価格変動が発生しやすいです。例えば、1万円分の仮想通貨を口座に入れておいたとしても、ずっと同じ価値である可能性は、法定通貨や電子マネーより低いのです。
用途が多様
電子マネーは用途や地域が発行機関によって限定され、原則として他人への送金はできません。一方、仮想通貨は決済や個人間での送金などが可能です。現状、仮想通貨の決済に対応している商品やサービスはまだ少ないですが、今後どんどん対応可能になっていくと思います。
仮想通貨の仕組み
そもそも通貨の本質はその価値の信用で成り立っています。紙幣を利用する側も利用される側も、日本円の管理主体である日本銀行を信用しています。そのため、1万円札を上げれば、1万円の価値のあるものを相手から提供してもらえます。
一方、管理主体がない仮想通貨は、「ブロックチェーン」という仕組みに基づいて信頼が担保され、通貨としての性質を維持しています。
ブロックチェーン
ブロックチェーンは分散型台帳とも呼ばれ、文字通り取引情報がネットワーク上の台帳のようなものに分散、保管されています。取引情報は一定数集められ、ブロックという単位でまとめられます。このブロック(取引データのかたまり)を繋げていく仕組みをブロックチェーンと呼びます。ブロックチェーン上に記録された取引データは、全てのネットワーク参加者に公開・共有される仕組みになっています。取引データを分散させ、共有するメリットは二つあります。
ネットワークの一部で故障が起きても、システム全体は機能する
たとえば、ある銀行のサーバーが故障すると、その銀行を通じた取引はできなくなりますが、ブロックチェーンでは分散管理によって、他のサーバーが取引情報を引き継ぐことができます。
ブロックチェーンのデータは改ざんされにくい
一度ブロックに組み込まれたデータを書き変えるためには、チェーンで繋がった過去のブロックごと変える必要があります。すべてのブロックを書き変えて、改ざんすることはほぼ不可能と言われています。なお、取引データのネットワークでは「このアドレスからこのアドレスへいくら送金された」の情報だけが公開されるので、匿名性を保って取引ができます。あくまで仮想通貨の取引における整合性を保つために、取引データが記録されます。
仮想通貨の種類
仮想通貨のメリット
仮想通貨のメリットは以下の点が挙げられます。
個人間で直接送金が可能
通常の送金は第三者機関を仲介するため、時間やコストがかかります。これに対し、仮想通貨は国境も越えて、相手に直接送金ができるので、理論上は手軽な手数料で、速く決済できます。
24時間365日取引が可能
銀行などの第三者機関を利用する場合は、原則営業時間内でないと取引できません。仮想通貨の取引や送金の多くは24時間365日行うことができます。
資産として保有可能
国の財政破綻の可能性があったり、法定通貨への信頼性が低い国では、法定通貨の価値が暴落してしまう可能性があります。仮想通貨は国に依存しない通貨であるため、そのような暴落時に保有する資産を守るための分散先として役に立つことがあります。ある国の法定通貨の価値が極端に下がった場合、その国の仮想通貨の取引量が増えることも考えられます。
仮想通貨のデメリット
価格変動率が大きい
仮想通貨は、法定通貨の取引手段である電子マネーとは異なり、それ自体が通貨なので価格の変動が起こります。日本円などの法定通貨は信頼性の高い発行機関が存在するため、価格変動率は大きくないです。一方、利用者の需給バランスで価格が決まる仮想通貨の価格変動率が大きい傾向があります。その意味でハイリスクハイリターンといえると思います。
カウンターパーティリスク
仮想通貨取引所が破たんした際や、多額のハッキング被害を受けた際、取引所に預けている仮想通貨の返却がおこなわれない可能性があります。こうした取引所の倒産などによる資産損失のリスクを「カウンターパーティリスク」と呼びます。
盗難・詐欺のリスク
取引所が安全であっても、個人の仮想通貨を保管する電子上の財布であるウォレットを保管しているパソコンやスマホを誰かからハッキングされ、パスワードなどが盗み出された場合、中にある仮想通貨を勝手に送金される可能性があります。
仮想通貨の現状
投機で「億り人」の誕生、セキュリティーの脆さ認識
仮想通貨は高いボラティリティをもちます。また、誕生してから一気に話題になり、価格が急上昇しました。それにより、仮想通貨で資産額が1億円を超えた「億り人」が出現してきました。ただし、その後、取引所の流出事件などの影響で仮想通貨に対する不安が高まったというのが最近の現状です。
仮想通貨の用途
仮想通貨は仮想通貨取引所を通して、換金することもできますし、今は多くないですが、買い物できる店舗も増えてきています。
仮想通貨と税制
仮想通貨が新しい概念であるため、世界各国で法整備が追い付いていないことが現状です。そのひとつに仮想通貨で利益を得た場合の税金の取り扱いがあります。日本では仮想通貨の取引などで得た利益は、所得税の中で「雑所得」として申告することが決められています。
そのためには、売買取引の詳細をすべて記録する必要があります。通常の投資であれば、証券会社が計算してくれますが、仮想通貨に関しては自身で処理しなければいけません。
仮想通貨を始め方
手続きの流れ
- 仮想通貨交換業者へ口座開設。
- 日本円を入金。
- 仮想通貨を購入。
国内における主な仮想通貨取引所/販売所
- Coincheck(コインチェック)
- GMOコイン
- VCTRADE(ブイシートレード)
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- DMM Bitcoin(DMMビットコイン)
- TAOTAO(タオタオ)
- bitbank(ビットバンク)
仮想通貨で儲ける方法
仮想通貨で儲ける方法はいくつかあります。それを以下にて紹介します。
方法1:現物の長期保有
仮想通貨で儲ける上で一番オーソドックスな方法が現物取引です。
基本は、通貨を「安い時に買って、高い時に売る」ことでその売買価格の差で儲けることができます。
現物取引は元手以上の損失を出しにくくリスクを抑えて取引できるため、仮想通貨投資の初心者におすすめの投資方法です。
方法2:仮想通貨FX(レバレッジ取引)
仮想通貨FXは、元手を担保にしてその何倍分もの金額を取引することで大きく儲ける方法です。
例えばレバレッジが4倍の場合、5万円を担保として取引所に預け入れると、20万円分の取引を行うことができます。
仮想通貨FX(レバレッジ取引)は短期間の激しい値動きを狙っての取引であり、ハイリスク・ハイリターンの取引ですので、上級者向きの取引です。
方法3:レンディング
レンディングとは、保有している仮想通貨を貸し出して金利を得るサービスです。
保有している仮想通貨を取引所に一定期間預けることで、預入期間に応じた分の利子を得ることができます。
自分で取引をしなくても資産を増やすことができるので新しい資産運用方法です。
このレンディングは一部の仮想通貨取引所でのみ可能です。
方法4:積立投資
仮想通貨の積立投資とは、毎月仮想通貨を一定額購入して積み立てていく投資方法です。
毎月決まった額だけ仮想通貨を購入するため、仮想通貨の価格が上がったときは利益も大きく下がった時の損失は小さいというドル・コスト平均法のもとにリスクを抑えて儲けることができます。
方法5:ブロックチェーンゲーム
仮想通貨はブロックチェーンゲーム(DAppsゲーム)で遊んで増やすことができるそうです。
現在仮想通貨を用いたゲームが多く開発されており、ゲーム内で仮想通貨でアイテムを売買することが出来き、獲得したレアアイテムを売却することで利益を上げることもできるそうです。
検索エンジンでブログが上位になるためのテクニック
検索エンジンで自分のブログが上位になるためのテクニックをまとめてみました。
どのような内容をブログに挙げればよいか
ユーザーに答え・解決策を提供
自分が悩みや疑問に思ったことをユーザーが検索した時に答え・解決策を提供できるブログにしなければなりません。単なる自己満足や報告のような記事ではユーザーを集められませんので、ユーザーのメリットになる記事を書くといいと思います。
テーマとしては、
- 健康
- 美容
- お金
- 将来の夢
- 仕事やキャリア
- 結婚(恋愛)
- 会社
などがわかりやすいと思います。
ターゲットを決める
・ブログの内容がどの年齢のどの性別のユーザーの悩みを解決したいかのターゲットを意識した記事を書いたほうがいいです。すべての人間を満足させる記事を書くには非常に難しいです。それよりは、ターゲットを決めてそのユーザーを満足させられる記事を書きましょう。
例えば、お金の悩みといっても、10代はお小遣いなどのことだろうし、20代は貯金、自己投資など自分の為に使うお金の悩みでしょうし、30代はマイホームの購入、結婚資金に関する悩みでしょうし、40代は子供の教育資金、50代は老後の心配、60代は年金などと、年齢という切り口だけでも様々な悩みがありますので、これらのターゲットをきちんと見定めて記事を書きましょう。
ただ、ユーザーが少なくなりすぎないように、母集団の小さすぎるターゲットにならないように注意しましょう。
SEO対策をしよう
SEO対策とは
・いい記事を書くことが一番大事ですが、それ以外に「SEO対策」も行いましょう。
SEOとは検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)のことをいいます。Google検索がサイトを順位付けするための仕組み(アルゴリズム)は200以上あると言われています。自分のサイトやブログがどうしたらgoogleなどの検索エンジンで検索した時に上位サイトに検索されるかを対策をするのが、「SEO対策」ということになります。
上位を取るための2つの重要要素
・Googleなどの検索エンジンで上位を取るためにの重要な要素は2つです。1つ目はページに役に立つ情報が多いということです。2つ目は自分のページに様々なサイトから外部リンクが張られているということです。このようなページを、Googleは高く評価します。なお、役に立たない低品質の記事が多くなってしまうと逆効果ですので、注意が必要です。大事なのは量より質であることは肝に銘じておいたほうがいいと思います。
ページ内キーワードについての考え方
・ページ内で検索上位を狙うキーワードは1つに絞り、専門性のあるページにしましょう。
・ホームページタイトルは検索上位を狙うキーワードを使いましょう。そのページの内容を勘違いされるワードは意識的に使わないようにしましょう。
・自分が上位を狙っているキーワードで検索をかけてみて、そのキーワードに基づく自分以外の上位ページの特徴を一つ一つ調べてみて、自分のページに生かしましょう。
・各ページの見出しにSEOキーワードを入れましょう。ただし、わかりやすいものにするべきです。不自然に見出しにキーワードを詰め込みすぎるとペナルティを受ける場合もありますので注意が必要です。
ページ毎に気を付けるべき点
・1つのページに2000字以上のテキストコンテンツを配置しましょう。なお、写真などのデータは含まれないので注意ください。
・サイトを定期的に更新しましょう。新しい情報があるかどうかは、検索エンジンがコンテンツの価値を判断するにあたってのポイントの1つになります。また、ブログ内に貼られたリンクが切れていないか、きちんとアクセスできるか定期的にメンテナンスするとよいと思います。
・わかりやすい内部リンクを充実させましょう。また、記事は書いて終わりではなく、関連する他の記事へリンクが貼れないか、過去の記事から新しい記事へリンクを貼れないか定期的に見直しましょう。
・SNSで拡散されやすいように目立つシェアボタンを設置するといいと思います。ユーザーが「いいね」や「ツイート」しやすいように記事下や目立ちやすい場所にボタンを設置しましょう。
・伝聞情報より一次情報をできるだけ書きましょう。検索エンジンはほかのサイトにない情報をより価値のある情報と判断します。
0から始めて独学最速でHSK6級を取得する方法
HSKとは
HSKというのは、漢語水平考試 の略であり、中国政府が認定する資格である。詳しくは公式ホームページがあるので、そちらを参照してほしい。
ここでは、まったく中国語を勉強したことのない人が、勉強を1から始めて最速で効率よくHSKの最上級6級を取得できる方法を解説したいと思う。
読者のレベルの前提
通常の日本人は英語と異なり、生まれて一度も学校で語学として中国語を勉強したことはないと思う(大学で中国語を先行している人もいるだろうが、人口で見たら非常に少ないはずである。)なので、ここでは、本当にまったく中国語を勉強したことにない人念頭に置くことにする。なお、ここでは、HSK6級を取得するが目的であるため、中国語で会話ができるかどうかは、考慮しないものとする。
初学者の勉強
テキスト
では、始めよう。まず、突然HSK6級のテキストを買ってきて勉強を始めるのはナンセンスである。HSKは中国語の会話ができるかは関係ないといったが、まったく中国語の文法・単語などの知識がないままでは、HSKは解くことはできす、最低限の知識は入れておく必要があるからだ。では最初に、どのようなテキストを使って勉強したらいいだろうか。私が勧めるのは、「汉语会话301句(上・下)」、「汉语口语速成・入门篇(上・下)」である。ここで大事なのはCDも必ず購入することである。このテキストは、中国語を勉強している人にとっては非常に有名なテキストであり、最近ではこれに近いようなテキストが数多く出版されているが、まずはこの2種類のテキストのどちらかを使っておけば、間違いない。買うときは、日本語の説明付きのものを購入してほしい。アマゾンによると、出版社が「北京语言大学出版社」のものと「語文研究社」のものがあるようだ。中国では「北京语言大学出版社」が出版している第4版が最新の教材だが、第3版のものでも問題はない。大事なのはテキスト共にCDがきちんとついているかどうかである。なお、NHKの中国語ラジオ教材も非常にいい。しかし、量が多く、前記の「汉语会话301句(上・下)」、「汉语口语速成・入门篇(上・下)」に比べ、レベルが高い。そもそも一般的な会話をする場合にもNHKのテキストではTOO MUCHな印象がある。様々な意見があると思うが、最速でHSK6級を取るにはあまりお勧めできる教材とはいえないと考える。もし、上記の「汉语会话301句(上・下)」、「汉语口语速成・入门篇(上・下)」以外のテキストを使っても構わないが、あまりレベルが高くない、定評のある教材を使うべきである。
テキストの使用方法
まず、ここまで来たら、テキストを進めてみよう。
どちらのテキストも最初の5講くらいは、発音や声調についての説明・練習となっている。通常、中国語では漢字がわかる日本人にとって一番強化する必要があるのが発音や声調であり、変な癖がつくとよくないという理由で、発音や声調にかなり時間をかけて勉強する(特に語学学校に通ったときにこのような言い方をされることがよくある)。私はこの考え方を否定するつもりはないが、最速でHSK6級を取りたい場合は、違う方法を取るべきである。すなわち、発音や声調をまったく勉強しないわけにはいかないが、大体わかればどんどん先に進めるべきだと思う。そもそも独学で中国語を勉強しているときに何の間違いもなく、発音や声調ができることなんてないし、どんなに勉強しても発音や声調が全く正確でない人も結構いる。今後、CDを使って何度も音読する練習をしていく(いわゆる「シャドウイング」)ので、あまり発音や声調を気にしすぎなくてもよいと思う。
発音や声調の内容が終わると、テキストでは、各講ごとに単語、課文、課文の中に使われる文法の説明などが続く。単語については、意味と発音を少し確認しながら進めればよいと思う。この段階で単語を完全に覚えてしまうようなことはするべきではない。テキストの最初のほうは日本語と一緒の単語が多く覚えられるが、課が進むにつれて日本語の漢字と異なる単語が出てくるようになると覚えられなくなってくるので、勉強が嫌になってくる。テキストを継続して勉強しなくなるのは、語学では非常によくない。なので、単語については、一度見て、意味を確認して、CDで一度発音を確認するくらいで先に進んで構わない。課文についても読みながら意味を確認していこう。そして、課文の後ろについている重要文法事項の説明を読んで理解しよう。その後、その文法事項を含む課文中の分にラインマーカーなどを引いておこう。
テキストの重要部分
ここまで終わったら、その日のうちにCDを聞きながら、10回音読をしてみよう。音読にはレベルがある。最初は、①テキストを見ながら一文ずつ聞いて止めて発音をするという形になるだろう。最初のうちは意味を考える余裕もなく、ただテキストの漢字ではなく、ピンインを追いながらただ読むという形になるだろう。でも、あまり気にしてなくていい。ほとんどのひとはそこからスタートなのだ。大事なのはとにかく繰り返すことだ。①ができたら、②一文ずつ止めてCDを聞いていたをCDを止めずに発音をすることにトライしてみよう。それと同時に、テキストの課文はピンインではなく漢字を見るようにし発音・声調は音からまねる練習に変えてみよう。また、課文を読みながら意味をきちんと考えるようにしてみよう。また、課文の重要文法事項を含む一文を読んでいるときに「この文章はこの文法が含まれている。」と説明できるようにしよう。最後は③テキストを見なくてもCDだけ聞いて発音し意味がわかるできるようにしよう。ここまでできたら、最後④1.5倍速~2倍速のスピードで③の音読ができる状態までもっていこう。おそらくここまでの状態に持っていくのは、①→②→③→④と音読のレベル上げていくことを意識しながら、100回くらい音読をする必要がある。だが、ほとんどの学習者は③と④のレベルまで上げることができずに脱落していく人が多い。正確な言い方をすると、脱落するというより、①,②のレベルまで行くと自分はできると思ってしまい、現在のテキストの使用をやめ、よりレベルの高いテキストに移ろうとする傾向が強い。①,②ができていれば、リーディングは問題なくできる。しかし、HSKは、4技能を意識した試験であり、リーディング以外の配点も高く、リスニングやライティングができるためには、難しい文章ではなく、簡単な文章をより高いところまで修練するする必要がある。なので、③、④ができるまで、音読(=シャドウイング)はやめるべきではない。
このシャドウイングは、例えば第5課の勉強が終わったら、一気にその第5課の課文を100回読んで④までのレベルまでもっていけというつもりはない。先に進みながら、少しずつ前の部分を復習をするという形でもいい。ただし、一度勉強してから完全に忘れるまで復習をしないということは極力避けるべきだろう。もし、復習した時、内容を忘れているようであれば、軽く課文を訳し、課文中の重要文法を確認してから、音読を行えばよいと思う。よく「エビングハウスの忘却曲線」という理論を用い、最適な復習タイミングを考えることがあるが、あまり正確にやろうとしなくても大丈夫である。それより、毎日とにかく最低1課文くらいを10~20回音読をすることが重要である。各課分100回くらい音読し、①~④が実践できているところまでいけば、ほぼ基礎は完成である。
中級者の勉強
次に、本格的なHSKの勉強に移る。HSKは漢字が使える日本人にとってはそこまで難しくない。いきなり6級から勉強するのは非常に大変だが、高校生以上であれば、上記のテキスト終了後はHSK4級の問題集から問題演習に入ってもいいのではないかと思う。なお、中学生以下だとHSK3級以下から始めればいいという意味ではない。HSKはどちらかというと、リーディングでは抽象的な話や小難しい話でアカデミックな内容も結構出題される。特にほとんどの中学生以下の方は現代文的な能力が不安であることが多いため、なかなか点に結びつかないこともあると思われる。なので、中学生以下の人もHSKのより低いレベルから勉強するのではなく、もっと同学年の子よりネットや本やテレビで視野を広げたり、自分より年上の人と議論をしたりする練習をしたほうが、将来的にHSKを勉強した時に一気に点を伸ばすことができると思う。そもそも小さいときにHSK6級を取得する必要性は低い。なお、上記の「汉语会话301句(上・下)」、「汉语口语速成・入门篇(上・下)」を使って勉強するのは誰でもできるので、中学生以下の方でも中国語に興味のある人は挑戦してみてほしい。
テキスト
では、HSK4級からどのように勉強をしていったらよいか開設する。使うべき問題集は、新漢語水平考試模擬試題集4級・5級・6級(北京語言大学出版社)である。この問題集は、日本では 「北京語言大学出版社版『新HSK10回合格模試 4・5・6級』 (マルチリンガルライブラリー)」(スリーエーネットワーク) という名前で出版されているようだ。難易度的には、本番より何度は低めである。もしここで合格点が取れてしまったとしても「楽勝じゃん!!」とは思わず、引き続き勉強を続けてほしい。また、おそらくこの段階でたとえ4級であったとしても合格点が取れていない人が結構いるはずだ。今までの勉強では「汉语会话301句(上・下)」、「汉语口语速成・入门篇(上・下)」のテキストを使ってインプットのみをしてきて、それをアウトプットする力をつけていないからだ。今後は、このHSK問題集を使い、今までの知識をテストで使えるものに変化させていく必要がある。では、どのようにこの問題集を使っていくべきか。私はTOEICの勉強で考案されている「3回チャレンジ法」に基づいて解いていくべきだと思う。なぜなら、HSKの問題はTOEICと同様に非常に時間制限が厳しい。もし、本番と同様に時間を図り問題を解いたとしても、おそらく何問も適当にマークした問題があるはずだ。しかし、最速でHSK6級を取ろうとした場合は、そんなに時間があるわけではないので、1問1問のエッセンスをきちんと自分の血肉にしたほうが効率がいいと思う。そこで、HSKの問題集を使うときは3回チャレンジ法を取ることをお勧めする。
テキストの使用方法
3回チャレンジ法とは、以下の方法で3回問題を解くやり方である。
1回目 試験時間を図って解く。
2回目 1回目を解き終えた後回答は見ずに、解いたすべての問題を時間を気にせず辞書などは利用せずに気のすむまで考えて解きなおす。もし、一回目で回答したものと2回目でよく考えて解いた答えが違った場合は、答えを書き直す(1回目で回答した回答と1回目で回答した回答が違っていることがわかるようなマークシートやメモ書きを意識するべき)。2回目まで考えてもわからない問題には?マークなどのチェックを入れて置く。ここまで終わったら、初めて回答を見ながら採点をする。2回目までの回答で正解できたものは解説なども見ないで終わり。2回目までの回答でよくわからなかったものがある場合は、解説を納得できるまで読み込む。
3回目 時間を図って最初から解きなおす。
上記の3回チャレンジ法は非常にいいやり方であるが、私はより最速でHSK6級を取るためにより時間を短縮するやり方を提案する。すなわち、以下のやり方がよい。
1回目 試験時間を図って解く。
2回目 1回目を解き終えた後回答は見ずに、解いたすべての問題を時間を気にせず辞書などは利用せずに気のすむまで考えて解きなおす。もし、一回目で回答したものと2回目でよく考えて解いた答えが違った場合は、答えを書き直す(1回目で回答した回答と1回目で回答した回答が違っていることがわかるようなマークシートやメモ書きを意識するべき)。2回目まで考えてもわからない問題には?マークなどのチェックを入れて置く。ここまで終わったら、初めて回答を見ながら採点をする。2回目までの回答で正解できたものは解説なども見ないで終わり。2回目までの回答でよくわからなかったものがある場合は、解説を納得できるまで読み込む。
時間の許す限り、同様の問題を1回目、2回目のやり方に従い解き続ける。
便宜上これを「2回チャレンジ法」と呼ぶことにする。
このブログのタイトルにもある通り、あくまで目標はHSK4級、5級を取ることではなく、HSK6級を取ることであり、問題の傾向が6級と大きく異なる4級、5級の問題を何度も解く必要性は低いと思う(HSK4級、5級を受けるのであれば別だがHSK6級を取るのに必ず必要とは思えない。)。そこで、HSK4級、5級の問題集を解くときには、2回チャレンジ法も使う必要なく、最初から2回チャレンジ法の2回目の解き方で解けばいいと思う。そして、間違った問題、自信のない問題にチェックを入れておいて、その問題のみ2,3回と解きなおせばよい。なお、HSK4級の問題を解き始める段階では、おそらく時間さえかければ、読み取りの問題は6割くらいは正解を導くことができる状態、作文は何となくできそうと思える状態、リスニングは何回か聞き取れるものもあるがわからないものを多いという状態にあると思う。なので、2回チャレンジ法の2回目の解き方をやってみると、リーディングは結構解けるので問題解くためのの部分というよりは文章題のこの1文、この単語はどう意味なのかが分からないから確認する観点で解答・解説を見ることが多くなるのではないかと思う。作文では、自信のない漢字・単語や文章構造を確認するのに解答・解説を見ることが多くなるだろう。リスニングについては、この発は漢字ではどの音のことを言っているだろうかということを確認するために解答・解説を見ることが多くなるだろう。人によっては、1回目に解いたときに、上記のような解答・解説の見方はできず、自分の答えが当たったか間違ったかを中心に見てしまう人もいる。この人は、解いた問題が自分のレベルより高いからこのようなことが起こってしまったのだと思う。ただ、あまり気にすることはない。この問題集は10回分の問題が含まれており、難易度もすべて同じ難易度で作られているわけではないし、自分のレベルに合ってないとしても、2,3回解きなおしているうちに、7,8割はとることができるようになってくる。一度見た問題だから取れて当たり前だと思うかもしれないが、慌てず2回チャレンジ法の2回目の解き方をすでに実践していれば、知識もきちんと身についていくのであまり心配をしなくてもいい。
HSKの勉強で注意すべき点
なお、HSKの勉強をしていると単語帳で単語を覚えていくべきかとか問題集でできた単語を単語カードにして覚えるべきではないかと不安になることがあるが、少なくともHSK4,5級の勉強をしているうちは、いらないと思う。そもそも日本人にとって漢字は意味を知っているものが多く、単語と意味を一致させる必要性があまり高くない。日本人は漢字・発音・意味のうち、発音と意味を一致させる練習が重要であるが、これは2回チャレンジ法でリスニングの勉強をしていれば自然と身につくものであるからである。ちなみに、HSKでは重要単語が設定されておりHSK6級は5000語必要だと公式発表されている。これだけ聞くと非常に難易度が高いと思ってしまうが、私がHSK6級に受かった時は最後は5000語の単語を何回か覚えなおしたが、結局半分くらいは覚えきれなかった。特に成語と呼ばれる日本でいう四字熟語のようなものは何十個も覚えろとなっているが、はっきり言って無理である。また、単語も半分は覚えたと言ったが、記憶のレベルはまちまちで読めばわかるものが半分くらいで、作文で使えたり、リスニングで瞬時に漢字と意味が分かる状態なんて無理である。私がHSKを勉強していたころは日本語で書かれた単語集はなく、あったらいいなと思っていた。そして、最近きちんとした単語集は出ているが、今思うのは結局多すぎて覚えられない。覚えても解ける問題の量を考慮すると、費用対効果は非常に低い。私はそんなに覚えなくても問題演習をきちんと積んで、核となる知識をきちんと覚えれば問題は解けると思う。単語集を追加するのは、HSK6級の演習を死ぬほどやったのにどうしても5割5分しか解けない場合などに限定するべきだと思う。
HSK4級、5級の問題集を2回チャレンジ法の2回目の解き方をし、7,8割取れるようになったら、HSK6級の上記の問題集を2回チャレンジ法で解いてほしい。おそらくHSK6級のレベルは5級に比べて非常に高いの印象を受けると思う。ただ、本番はもっと難しい。まずは、この問題集をやった後、自信を喪失しないでほしい。誰でも最初にHSK6級をやった時は、泣きそうになるものだ。その後に「中国語検定HSK公式過去問集6級 2018年度版 (日本語) 単行本(ソフトカバー)」をやってみてほしい。もっと落ち込むかもしれないが、最初はそんなもんだと開き直れる人が合格に近づくと思う。