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中国留学記4(授業編)

通常の集団授業では、北京語言大学出版社と北京大学出版社の出版しているテキストを使った授業だった。具体的にどのようなテキストを使ったかほとんど忘れてしまったが、覚えているのは、精読は「汉语教程」(北京語言大学出版社)、会話は「汉语口语」(北京大学出版社)というテキストだった。またテキストにはそれぞれレベルが記載されており、私が使ったテキストは初級で下から2番目の教材だった記憶がある。この後、集団授業は1年受けたので、最初の半年は初級の2番目、その後の半年は中級の1番目のテキストを使った。

 

授業内容としては、日本で勉強していた内容レベルより若干低い内容だった。ただし、授業は当然日本語の説明はないので、全体的にリスニングの勉強になった。

 

ちなみに、先生の教え方は先生によってスタイルが全く違う。英語を交えながら教える先生もいれば、中国語だけで説明していく先生もいる。また、不思議なことに英語が喋れる先生が教え方が上手かというとそういうわけではなく、中国語しかしゃべれないけれどなぜか生徒への理解のさせ方が非常に上手な先生がいた。当たり前だが、理解のさせ方が非常に上手な先生は非常に人気があり、逆に教え方が下手な先生の授業には欠席者が非常に多いような状況もでてくる。

 

また、感覚的な話だが、一緒に受けている学生の中で、女性のほうがリスニングは伸びるのが早いような気がした。

 

集団の授業では、特に日本人に特化したような授業が展開されるわけではない。学生は、日本人の他、モンゴル人、マレーシア人、韓国人、フランス人、アメリカ人など多様な国籍の学生が集まっているからだ。私のいたクラスの学生は、モンゴル人はモンゴルのお金持ちの子供が多く、一生懸命勉強しに来るというよりは、遊んでばかりで、最初の何回か授業に来た後、授業に来なくなる人が非常に多かった。フランス人やアメリカ人やマレーシア人は各国の大学から派遣された非常に優秀な学生であり、よく遊びよく学んでいるという感じであった。ただし、日本人と異なり、漢字が使える人種ではないので、私たち日本人に比べると読み書きのレベルが非常に低い。それに比べ、リスニングは日本人より非常によくできた。また、韓国人は感じはないが、中国語の発音と韓国語の発音は非常によく似ているとのことで、ほかの国の学生に比べ、中国語の出来は非常に良かった。おそらく、韓国では日本以上にTOEICなどの勉強が盛んであるため、語学の勉強が得意な人種であることも一つの理由ではあると思うのだが。

このように多種多様な学生が集まるため、大学の集団授業では日本人が苦手なリスニング、会話を中心にカリキュラムが進んでいくわけではなかった。そのため大学の集団授業で勉強するのが日本人が最速でマスターするものとしては、適切ではないと思う。ただ、中国に留学する(特に会社からの留学)場合は、語学を学ぶだけでなく、文化や多様性を学ぶことも含まれていることが多いと思うので、そのことを踏まえると留学期間中に大学の集団授業で中国語を学ぶ意義はあると思う。

 

また、集団授業は半年後の期間を使って、1つのカリキュラムを終わらせる内容になっている。しかし、テキストのすべて終わることはない。大体、8割くらい終わったところで、すべての授業が終了してしまうため、テキストの最後の2,3課分が終わらない。私は、語学は何度も復習をすることにより力をつけていけるものと考えている。しかし、私はすべてやり切っていないテキストをやり直す気にはなかなか慣れない。日筒のテキストを完璧にすることができないからだ。このような状況であったため、集団授業のテキストは、正直一回しか復習をしななかった。だから、あまり身についていないような気がする。

 

一方、1対1の授業は、完全に私に特化した授業だった。教科書は、会話は「汉语口語速成(初級(下)から中級まで)」(北京語言大学出版社)、「汉语听力速成(初級から中級まで)」(北京語言大学出版社)を使った。会話は、日本で勉強してきたことも踏まえ、汉语口語速成(初級(上))は使わずに、汉语口語速成(初級(下))の教科書から始めた。また、リスニングは「汉语听力速成(初級)」から始めた。授業内容としては、日本で勉強していた内容レベルより若干低い内容だった。

 

なお、別で話はするが、試験とは関係なく中国語を話したい、聞きたいということであれば、自分の適切だと思っているレベルより一つ二つ下のレベルからスタートしたほうがいいと思う。

 

また、「汉语口語速成」という教科書は、非常に優れている。留学が終わって、10年ほど経っているが、留学後日本に戻って5年後上海に駐在が決まった後最初にやり直したのは、このテキストである。全体を思い出すうえで、非常におすすめのテキストである。現在、これに習って(?)、非常に同様の構成をとった多くの教科書が出版されている。